N3023
【今日の1冊】
鼻の奥がツンとする小説
「さよならは、カンパリソーダ」
久しぶりに喜多嶋隆のデビュー作「さよならは、カンパリソーダ」をKindleで再読してみた。懐かしいな。
「さよならは、カンパリソーダ」は今から40年前に発表された小説だ。実はこの作品は本自体正方形仕様で日本初の横組み小説だったのだ。表紙イラストは巨匠・永井博。内容は30代のCFカメラマンの恋愛物語だ。著者の喜多嶋隆が元CFディレクターなので、フリーカメラマンのハワイでの撮影仕事に恋愛が絡んでくる内容だ。喜多嶋隆はその作風からたぶん片岡義男の影響を受けてるに違いない。クセのある片岡作品がちょっと苦手な人は喜多嶋隆を勧めたい。