No.2621
【今日の1冊】
日本人ならではの美意識
白水銀雪・訳 秋山稔・監修
「現代語訳版 泉鏡花 傑作選」
「別れろ切れろは芸者の時に言う言葉」「私にゃ死ねと言って下さい。蔦には枯れろとおっしゃいましな」は泉鏡花の代表作「婦系図(おんなけいず)」の言葉である。やはり泉鏡花はいいよなあ。
年末年始はつまらないことが重なり心身共に疲れてしまった。精神が疲れた時は好きな作家の作品を読むことにしている。20~30代はアーウィン・ショーの都市小説に癒され、40代以降は吉田健一の随筆と泉鏡花の作品に救われてきた。特に泉鏡花の作品は近所の居酒屋の深夜のカウンターでぬる燗を飲みながら読むことが多かった。
角川書店の「現代語訳版 泉鏡花 傑作選」は実に読みやすく、鏡花の代表作「外科室」「歌行燈」「義血侠血」もあり素晴らしい。
昔から好きな小説家の室生犀星、そして泉鏡花はなぜか石川県金沢市出身である。出張では1度しか行くことがなかったが美しい街である。
美人のGFも住んでるし(笑)