浮月堂黄昏抄

風流候・原田浮月堂の花鳥風月な日々

髪結いの亭主

No.3986(再)
【今日の映画】
髪結いの亭主

髪が長いのが嫌で、常に短髪にしている。サラリーマン時代はオールバックだった。いつもは理容室に行くのだが、たまに女性が髪を切るサロンにも行った。やはり女性に髪を切られるのはいいものだ。
今日の映画は、フランスの名匠パトリス・ルコントの名作「髪結いの亭主」(1980)だ。

子供の頃から女の理容師と結婚したい、という願望を抱き続けて来たアントワーヌは、中年にさしかかった頃にようやくその夢を実現する。理容師の妻のマチルドは優しくて綺麗で、アントワーヌは念願の妻を娶った事に満足し、十分に幸せな日々を送っていた。そして10年、この愛は何事もなく平穏に過ぎてゆくと思われたのだが。

この映画のラストを「なぜ?」と思う人は多い。しかしおれは、これもまた愛の一つの形と考えている。
髪結いの亭主とは、収入の多い髪結い(理容師)を妻に持つと遊んで暮らせることから、妻の働きで養われている夫を例えた言葉。明治時代以降に日本で流行った。

【予告編】
https://youtu.be/gUDBts3Gbt4