No.3517(再)
【浮月堂 JAZZ名盤紹介】
クールとクールの共演
「ユタ・ヒップ ウィズ ズート・シムズ」
以前にご紹介したドイツ人女性ピアニストのユタ・ヒップだが、彼女が1956年に白人テナーサックス奏者のズート・シムズと共演しブルーノートに残したアルバムが本作品だ。
前回のピアノトリオ作品でも申し上げたが、ユタのピアノはドイツ人女性らしく熱っぽいというよりクールで繊細な感じがする。そんな彼女がズート・シムズと組んだことに少し驚く。確かにスタン・ゲッツにしてもズート・シムズにしても汗くさいプレイではなく、ユタ同様、クールで繊細だと言えよう。
おれはズート・シムズも好きでアルバムはたくさん持っているが、強烈な見かけとは異なり優しいテナーサックスだ。彼のパブロレコードの名盤「イン・ア・センチメンタルムード」を聴けばよくわかる。ユタとズート共演の本盤は名盤だ。
★★★★☆
【コートにすみれを】
https://youtu.be/uCg8W2751ME