浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

「去年の冬、きみと別れ」

No.3450
【今日の1冊】
純文学な部分は不要か
去年の冬、きみと別れ

以前に中村文則の「私の消滅」を買ったまま読まなかった。Kindleでタイトルに惹かれて「去年の冬、きみと別れ」を読んでみた。読了時間は2時間。

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は2人の女性を殺した罪で死刑判決を受けていた。だが、動機は不可解。事件の関係者も全員どこか歪んでいる。この異様さは何なのか? それは本当に殺人だったのか?「僕」が真相に辿り着けないのは必然だった。なぜならこの事件は実は。話題騒然のベストセラー、遂に文庫化。

文章量が多くないので読了時間も短かった。作者が純文学系だからか、読み終わってもどこか釈然としないミステリーだった。最後まで読むと一応仕掛けはわかるのだが、やはりレビューにあるように〈後出しジャンケン〉の感は否めない。あくまでおれの私見だけども。
★★☆☆☆