浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

「水の殺人者」

No.3389
【今日の1冊】
悪意の集合体
「水の殺人者」

名前は知っていたが、読む機会がなかったので、今回初めて折原一「水の殺人者」を読んでみた。Kindle303冊目で、読了時間は4時間だった。

恐怖の「殺人リスト」にまた、1人の名が記された。1通のコピーから始まった連続殺人の謎。次はお前だ! 恐怖の「殺人リスト」にまた1人の名が記された。会社のコピー室に置き忘れられた1通の書類から始まった連続殺人事件。次々にリストに加えられる名前、しかもその通りに殺人が起こる。密かにせせら笑っている真犯人とは? 折原トリックの魔術が最後の最後まで読者を欺き続ける傑作サスペンス。

読んでしばらく考えたのだが、どこか無理矢理感の残る作品だった。ミステリー的にはあり得るんだろうが、ここまで殺人者リストの面々の持つ悪意が、偶然すぎる気がする。折原一は「灰色の仮面」も数ページ読んだのだがやめてしまった。なんか合わないんだよなあ。合う人にとってはファンになるんだろうが、おれはだめだったな。
★★☆☆☆