浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

夢の涯てまでも

No.3276
【今日の映画】
少し難解な映画
「夢の涯てまでも」

1991年、おれが27歳の頃、ヴィム・ヴェンダースの新作「夢の涯てまでも」を観るために、仕事が長引いたので梅田ロフト地下の映画館に走った。夕方だったのでロフト前にあった動物のアートに気がつかず引っかかって転倒した。転んで痛いと思いつつ、慌てて映画館に入ったが満員で、約3間立って観た。

1999年、核衛星の墜落が予測され世界は恐怖におののいていた。ヴェニスからあてもなく車で旅に出たクレアは道中、何者かに追われているトレヴァーと出会い、彼の後を追うことにする。元恋人の作家ユージーン、私立探偵ウィンターと共に、リスボン、モスクワ、北京へとトレヴァーを追うクレア。実はトレヴァーは、盲目の母親の為に脳に映像を直接送り込む事のできる父の発明したカメラを持って、世界中を旅していたのだ。

映画が終わった後、ロビーに出ると、観客の女性がおれを指差して叫んだ。不思議に思いながら、足元を見ると右の大腿部から下のジーンズが血に染まっていた。転んだ時に動物(豚)の耳が大腿部に刺さったんだ。痛みがなかったので3時間映画を観たのだが、血が溢れていたようだ。歩けたので箕面まで戻って救急病院まで行った。
「夢の涯てまでも」のDVDを観るたびに、ロフトでの転倒を思い出す。
★★☆☆☆