浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

ファースト・プレイス・アゲイン

No.3445(再)
【浮月堂  JAZZ名盤紹介】
ピアノレス演奏の味わい
「ファースト・プレイス・アゲイン」

一番好きなジャズの曲は?と聞かれたらポール・デスモンドの演奏する「グリーンスリーブス」と答えている。1959年にデスモンドが発表したアルバム「ファースト・プレイス・アゲイン」の「グリーンスリーブス」が一番好きだ。

男性誌「プレイボーイ」の好きなジャズアーティストランキングで1958年にデスモンドが1位に輝き、翌年の1959年も引き続き1位になった。それがアルバムタイトルにアゲインが入っている理由だ。

「ファースト・プレイス・アゲイン」はピアノレスカルテットの演奏だ。アルトサックスのデスモンド、ギターの第一人者ジム・ホール、そしてデスモンド所属のデイブ・ブルーベックカルテットとライバル関係にあったMJQのパーシー・ヒースとコニー・ケイがベースとドラムを務めている。なかなか興味深い編成ではある。アート・ペッパーがアルトサックスらしい音色なのに対して、デスモンドはクラリネットみたいな音を奏でる。これはアルティシモ音域と呼ばれ、彼のアルトサックス独自の音なのである。
★★★★★

【グリーンスリーブス】
https://youtu.be/NGlmcwjFbuQ