浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

さらば愛しき女よ

No.3265
【今日の映画】
やはりミッチャムだ
さらば愛しき女よ

アメリカの三大探偵と言えば、ダシール・ハメットサム・スペイドロス・マクドナルドリュウ・アーチャー、そしてレイモンド・チャンドラーフィリップ・マーロウだ。チャンドラーの名作を1975年に映画化した「さらば愛しき女よ」がいいんだ。

1941年、ロサンゼルス。私立探偵フィリップ・マーロウは、銀行強盗をした男マロイから、別れた女性ベルマの捜索を依頼される。マーロウはわずかな手掛かりを辿ってベルマの行方を追う。だがマーロウがこの件に深く踏み込むほどに周囲で次々と殺人が起きていく。やがてマーロウは捜索中に美しい富豪夫人と出会い、恋に落ちるが。

ロバート・ミッチャム扮するフィリップ・マーロウが実にいい味を出している。また、ファムファタール(運命の女)役では当代随一のシャーロット・ランプリングが出ているのも嬉しい。村上春樹がチャンドラーの原作を「さよなら愛しい人」として翻訳しているが、やはり「さらば愛しき女よ」でないといかんな。
★★★☆☆

https://youtu.be/80KSI6_FTYc?si=hLU15lHVnJTewmpX