浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

どうぞこのまま

No.3602(再)
【今日の1曲】
胸が熱くなる名曲
「どうぞこのまま」

1970~1980年代は女性歌手の素敵な歌が多かった。おれの嫌いな、自分応援歌でもなく、どちらかと言えば叶わぬ恋の歌であり、許されぬ愛の歌だった。
丸山圭子の「どうぞこのまま」(1976)もそんな1曲だ。この曲をを聴いていると、とても胸が熱くなります。

30代前半に仕事で知り合った女性のMさんは美人でなかなかのキャリアウーマンだった。おれとは同年齢でお互い課長だったから、よく一緒に飲みに行ったんだ。春頃だったか心斎橋で酒を飲んだ後、カラオケに行ったことがあった。2時間歌い、最後に彼女が選んだのが「どうぞこのまま」だった。歌いながら彼女はなぜか泣いていたんだ。
「この曲を歌うたびに涙が出ちゃうのよ」と彼女は涙声で笑いながら言った。
彼女はその年の暮れに、勤務先の会社を退職した。

翌年、栃木の実家に帰った彼女から手紙が届いた。その手紙で、彼女が勤務先の上司と不倫していたことをおれは初めて知った。「どうぞこのまま」を聴くたびに、Mさんの泣き顔をいつも思い出す。
★★★★★

丸山圭子
https://youtu.be/9XS_U1Wkc8c

【ライブ】
https://youtu.be/gkc2eG27eXo

【歌詞】
https://www.uta-net.com/song/3210/