浮月堂黄昏抄

風流候・原田浮月堂の花鳥風月な日々

「リンボウ先生の書斎のある暮らし」

No.3902
【今日の1冊】
リンボウ先生の書斎のある暮らし

おれの書斎は10畳ある。ここで読書したり、コピーを書いたり、コーヒーを飲んでいた。書斎は男の城でもある。そんな気持で、リンボウ先生こと林望の書斎論「リンボウ先生の書斎のある暮らし」を読んでみた。

書斎は男の城だ、という時代は終わった。女性も積極的に知的創造に関わるべきだ。書誌学者の著者が、合理的、体験的に突きつめた書斎のありかた。設計に始まり、そこでの時間の使いかた、パソコンを始めとする道具の揃えかた、蔵書の整理まで。何かを生むための自分への投資を通じて、新たな社会人のライフスタイルを提案する書。

リンボウ先生の文章は面白いのだが、脱線なのか、なかなか書斎論に近づかない。増える本の話や、コンピュータでの文章の書き方について等、少し冗長なところが残念だった。