浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

まきの

No.3824(再)
【今日のレトロ店】
最高の天丼の店
「まきの」

京都での夕食は鰻、と以前に書いたが、昼食は南座横の松葉の鰊蕎麦か、寺町通りの「まきの」の天丼が多かった。

「まきの」の天丼は美味しい。今はなき、大阪駅前第一ビルにあった「かえん」と並ぶぐらい評価している。しかし豪華さならば「まきの」の方が上だ。
天丼の種類が多く、それでも2000円以下である。大きな海老やイカ穴子、キスなどどれも美味しい。
最後の晩餐には天ざるか天丼を選びたいおれとしては「まきの」は欠かせない。

不思議なことに「まきの」は給仕係もご飯を用意する人も天婦羅を揚げる人も、全て女性だ。
そのテキパキした動きもなかなか素晴らしいのだ。
★★★★★

 

虎屋  夜の梅

No.3823(再)
【今日の菓子】
皇室御用達の味
「虎屋  夜の梅」

嫌いではないが、和菓子では最中と羊羹はあまり食べない。しかし3年に1回ぐらい虎屋の羊羹「夜の梅」が食べたくなる。

虎屋は室町時代後期よりの皇室御用達の菓子屋だ。虎屋と言えば羊羹なのである。
初めて虎屋の羊羹「夜の梅」を食べたのは茶道を習っていた頃にお茶会で供された時だ。あまり食べない羊羹だが、皇室御用達だけあって、やはり美味しかった。
「夜の梅」という花鳥風月な名前は凡河内躬恒(おおこうちのみつね)の「春の夜の闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる」の古今和歌集が発祥だ。これは「春の夜の闇は無意味だ。梅の花の色が見えなくなってしまうが、その素晴らしい香りだけは隠れようもない、という意味だ。
羊羹「夜の梅」は、切り口の小豆を夜の闇に咲く梅に見立てて名付けている。さすが皇室御用達だ。

虎屋の羊羹は黒砂糖を使用した「おもかげ」も美味しい。たまに羊羹を食べるなら虎屋だ。
★★★☆☆

 

組曲  惑星

No.3822(再)
名曲喫茶 浮月堂】
宇宙イメージの壮大な曲
組曲  惑星」

イギリスの作曲家グスターヴ・ホルストの「惑星」は1920年に発表された組曲である。
組曲とはいくつかの曲を合わせてひとつの曲にしたものだ。

組曲 惑星」は、7つの天体の水星、金星、火星、木星土星天王星海王星に1曲ずつ割り当てた組曲だ。どれも宇宙をイメージできる壮大な曲ばかりだ。
木星(Jupiter)」の中間部分はイングランド国教会の聖歌となっているし、日本では平原綾香が日本語詞を付けて歌っていることでも知られている。

組曲 惑星」が発表された1920年は日本では大正9年である。この時期にすでに宇宙の惑星をイメージした組曲を作り上げたホルストは素晴らしい。
カラヤン指揮ベルリンフィルの演奏も秀逸だが、バーンスタイン指揮ニューヨークフィルの演奏もなかなかいいんだ。
★★★★☆

カラヤン指揮 ベルリンフィル
https://youtu.be/o_d9iuBVIHc

平原綾香の歌に使わているのは23分10秒あたりから

バーンスタイン指揮 ニューヨークフィル】
https://youtu.be/Vk4OMKicMZE

平原綾香  Jupiter】
https://youtu.be/aGWzRUdn0so

 

 

セクシーナイト

No.3821(再)
【今日の1曲】
ラクラする80年代の名曲
「セクシーナイト」
 
今は三原じゅん子の名前で政治家をしている三原順子だが、おれ的には歌手で女優の頃の方が好きだった。80年代の歌謡ポップスの幕開けをかざるのはやはり「セクシーナイト」だろう。
 
SEXY NIGHT 気まぐれな
恋もたまには いいじゃない
瞬きしている間に
今は過去へと消えてく
見つめあって 感じあって
ああ 燃えつきるまで 
踊り明かすの
 
なんか三原順子の突っ張った感じが好きだったし、「あんた、本当は優しい人だろう」と思える、たまに見せる表情が良かったね。
 
名曲「セクシーナイト」のカバーをあまり聞かないんだが、この曲は作曲・長戸大幸、作詞・亜蘭知子というビーイングコンビの名曲なんだな。
★★★★☆
 
【セクシーナイト】
https://youtu.be/IRIQ8UZUTjA?si=PkAFtcwz2gIXgQvR
 
【セクシーナイト  生】
https://youtu.be/Kdg3pjIdubE?si=hSvSQ-CCJFhEMgJO

 

 

「クイーンエメラルダス」

No.3820
【今日の1冊】
不滅のキャラクター
クイーンエメラルダス

小説と随筆ばかり読んでいたので、たまには漫画を読もうと、松本零士の名作の「クイーンエメラルダス」を読む。

大宇宙の魔女と呼ばれ、「めぐり合った者は必ず死ぬ」とも噂される謎めいた女海賊エメラルダスは、『銀河鉄道999』や『宇宙海賊キャプテンハーロック』『ニーベルングの指環』といった数々の他作品にも重要な役回りで登場するなど、長きにわたって松本零士の作品世界を支え、ファンからも愛されてきたキャラクター。

松本零士作品は殆ど読んだのだが、唯一「クイーンエメラルダス」は未読だった。ハーロックアルカディア号と同等の力を持つクイーンエメラルダス号に乗り、宇宙を旅するエメラルダスの謎に包まれた過去、さまよう理由を描いている。やはり松本零士作品は我々の永遠の憧れなのだ。
★★★★★

https://youtu.be/dJS-llyojr8?si=H3bMRzsv0L5ayli5


 

 

池田水月公園の梅

No.3819(再)
【季節の花】
梅は咲いたか桜はまだかいな
「池田水月公園の梅」

昔から桜より梅が好きだ。常用する手ぬぐいも梅の柄だし、わざわざ桜の名所に行くことはないが、観梅には毎年出かけていた。

北摂の梅の名所では、安産祈願で知られる中山寺の梅林公園か、池田の水月公園に毎年行っていた。特に水月公園は見に来る人が少ない割りに梅の種類も多く素晴らしい場所だった。

水月公園の梅の花の満開時は良い香りが漂う。紅色や白色など梅の花は種類が多い。おれは御所紅という名の薄桃色の梅が好きだ。淡い色味が儚くていい。
★★★★★

 

 

豊島屋の鳩サブレ

No.3818(再)
【今日の菓子】
サブレの中のサブレ
「豊島屋の鳩サブレ」
 
明治創業の、鎌倉にある豊島屋。豊島屋と言えば鳩サブレだ。鎌倉を代表する菓子であり土産物だ。
 
友人から鎌倉土産に貰った紙箱の鳩サブレがあまりに美味しくて、一時期は缶の大箱を豊島屋から取り寄せていた。同じサブレでも、ココナッツサブレとはまた違う美味しさで、バターの香りと優しい口溶けがたまらなかった。
 
サブレの中のサブレ、サブレの王様たる鳩サブレだが、容赦なく値段が高い。缶の44枚入りが5400円では買う時に一瞬ためらう。しかし結局は買ってしまうほど鳩サブレは美味しい。
★★★★★