浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

銀色のジェット

No.3751
【今日の1曲】
哀しみに満ちた別れ
「銀色のジェット」

別れはつらい。それが女性となると、なおつらい。新幹線の別れもつらいが、空港での別れはもっとつらいものがある。
黄昏の伊丹空港で、新潟の実家に帰る女性を見送ったことがあった。昼間ではなく黄昏の伊丹空港はちょっと淋しい。おれも彼女もだんだん無口になる。やがて別れが来て、無言で抱き合い、彼女の姿は消える。

大滝詠一の歴史的名盤の「EACH TIME」は「ロングバケーション」を超える作品だ。中でも「銀色のジェット」という曲がいい。空港で別れる男女の姿を描いたムーディな曲だ。

滑走路から離陸してく
銀色の機影
迷ってた君の答えを乗せて
飛びたつ

屋上展望デッキで、彼女の乗った飛行機を見送る。
「またな」ではなく「さよなら」とおれは言った。黄昏の空港は哀しみに満ちている。
★★★★★

【銀色のジェット】
https://youtu.be/s9x2d9JAfJ0?si=LHDN7XQ6F2h50vVA

【歌詞】
https://www.uta-net.com/song/177351/