浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

光線銃SP

No.3089
【レトロスペクティブ】
ただ咆哮するだけの玩具
「光線銃SP」

おれが小学生の頃、かなり高額な玩具に「光線銃SP」があったんだ。
ライオンの顔のレリーフを壁に掛ける。ライオンの額には小さな突起物(ウルトラマンのカラータイマーみたいなもの)があり、それを付属の銃で撃ち、額に当たると、咆哮が聞こえる。

小学生4年の時、クラスにFという金持の息子がいた。そいつから誘われて、男友達数人とFの家に行ったんだ。そいつの部屋の壁には、親に買ってもらったばかりの光線銃SPのライオンがあった。
何回か順番に撃つのだが、Fも他のクラスメートも当たらず、おれだけが4回的中した。
「原田すげえな」とクラスメートから言われたが、Fは不機嫌になり、以降、家には誘われなかった。

おれの的中率が良かったのは、光線銃SPが発売された時、デパートの玩具売場で何回も試し撃ちして、コツを掴んでいたからだった。