浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

カンロ飴

No.3032
【今日の菓子】
不思議な味の正体
「カンロ飴」

扇雀飴や純露など、昔からある飴の中ではカンロ飴が一番好きだった。カンロ飴はただ甘いのではなくて不思議な味だったからだ。

ロングセラーのカンロ飴は昭和30年に生まれた。その商品名は名前通り<甘露>からだと思われる。カンロ飴の甘くて少ししょっぱい味は印象的で何かに共通するものがあり、ずっと考えていた。それでわかったのだが、耳鼻科で喉に塗られる薬液の味だ。今の病院やクリニックは知らないが、昔の町の耳鼻科では腫れた扁桃腺などに苦くなく甘辛いような薬液を脱脂綿を巻いた器具で塗られて治療は完了したものだ。

カンロ飴のあのしょっぱさの味は醤油を使用しているらしい。そういえば焼いたお餅につける砂糖醤油もカンロ飴に似ているなあ。