浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

「英雄生きるべきか死すべきか」

No.3027
【今日の1冊】
天才同士の死闘を描く
「柴錬三国志 英雄生きるべきか死すべきか」

中学生の時に読んだ「柴錬三国志 英雄生きるべきか死すべきか」をKindleで再読した。今まで多くの三国志を読んできたが、やはり柴田錬三郎版が一番読みやすくていい。

蜀は先帝・劉備が逝き、豪雄の関羽張飛もいない。しかし軍師・諸葛孔明は魏の政変を好機と、武力を誇る宿敵を叩き討つべく、若き劉禅を奉じ立ち上がる。迎えるは魏の大軍率いる天才武将の司馬仲達。二人の知能の限りを尽くした、壮烈な戦いの火ぶたが切られた。大勝か大敗か。孔明と仲達が自国の存亡を賭け、雌雄を決する秋がきた。奇策・鬼謀、虚々実々の駆け引きの中、幾度の果敢な死闘を繰り返す。孔明亡き後、蜀の命運を托された若き武将・姜維は遂に最後の決戦に挑む。

柴田錬三郎版は「三国志 英雄ここにあり」もあるが、これは孔明が最後の決戦に向かう所で終わる。本書は劉備関羽張飛が死に、孔明が残された武将たちを率いて魏と戦う所から始まり、蜀の滅亡、仲達の息子・司馬昭魏王朝の強奪、そして呉の滅亡までを描いている。お勧めです。
<全2冊>