浮月堂黄昏抄

風流なライフスタイルのために

井村屋の水羊羹

No.2750
【今日の菓子】
冷菓としての羊羹なら
「井村屋の水羊羹」

和菓子では最中も羊羹もあまり好きではない。なんていうのか小豆=あからさまな甘過ぎる菓子だからだ。おはぎや酒饅頭みたいに一工夫しているならともかく、最中なんて薄皮の中に小豆はどうなんだろうか。

しかし水羊羹は別だ。羊羹なのだが甘過ぎることなく、冷たく冷やせばのど越しの良い夏の冷菓である。作家の向田邦子先生は自らを水羊羹評論家と称して菓匠菊家の水羊羹を愛した。

菓匠菊家の水羊羹はともかく、井村屋の水羊羹は美味しい。昔、商店街主催の縁日に行くと氷を浮かべた水槽の中に井村屋の缶の水羊羹やら缶のプリンが冷やされていた。その時に食べた水羊羹の味は絶品だった。